最近は色々な酵素の商品が出ているので「酵素」と言う言葉を聞いたことはある人が多いと思います。
「酵素がなければ人間は生きていけない」と言われますが、その働きについて知らない人も多いのではないでしょうか。
ここでは「酵素とは何か?」「酵素が体の中でどういった働きをしているのか?」「肌にどう良いのか?」を見ていきたいと思います。
目次
酵素とは
酵素は、アミノ酸の外かくに覆われたタンパク質の一種です。
酵素はあらゆる生物に存在していて私たち人間にも備わっていてます。
体の中には3000~5000種類も酵素が存在していると言われ、消化や代謝活動など生命維持に欠かせない分子で、成分はタンパク質などの物質です。
酵素は英語で「enzyme(エンザイム)」と言います。
コエンザイムなら聞いたことあるけど、エンザイムは初めて聞く。と言う方もいらっしゃると思います。
似てますよね。
エンザイムは酵素。コエンザイムは補酵素と言う意味です。
良く聞くのは「コエンザイムQ10」。コエンザイムQ10はビタミン様化合物で酵素の働きを助ける役目をしています。
「酵素の力で汚れを落とす」というようなCMを見たことがあるかもしれませんが、このように洗剤にも含まれています。
その他にも歯磨き粉や薬、衣類にまで酵素は含まれています。酵素風呂なんていうのもありますね。
酵素の特徴
酵素はタンパク質でできているので基本的に熱に弱く(まれに熱に強い酵素もいます)、37度前後で活発に働き60度以上になると活性がなくなります。
酵素は数百数千と種類がありますが、それぞれ一つの働きしかしません。例えば、
・肉を食べたときにタンパク質を分解する酵素
・アルコールを飲んだ時にアルコールを分解する酵素
・目にゴミが入ったときに涙が出ますが、涙の中にある殺菌する酵素
それぞれその場所に存在し他の働きはしません。
また、酵素の種類によって元気に働く環境(ph)も異なります。
体内で働く酵素の多くはph6.8~7.3の中性での環境で良く働きますが、胃の中で働く酵素はph2の酸性の中で元気に働きます。反対にアルカリ性の環境で活発になる酵素もあります。
これらの酵素は年齢とともに減少していくと言われています。さらに、若い人でも生活習慣が悪いとどんどん減っていきます。
・酵素は熱に弱い
・一つの酵素は一つの役割しかしない
・基本的にはph6~8の中性を好む
・年齢とともに量が減ってくる
・生活習慣が悪いと減少
体の中で酵素はどう働く?
体の中には3000種類もの酵素はそれぞれが独自の働きをしています。
体を動かしたり物事を考えたりするときに、人間は色々な化学反応を起こしています。その化学反応を仲介しているのが酵素です。
ちょっと難しいですね。
私たちは食事をしますよね。この食事は消化酵素によって分解され栄養となり体中に運ばれます。体中に運ぶのも酵素の働きがなければ運ばれません。そしてその栄養で代謝酵素が働き体を動かしたり話したりすることができます。
つまり、私たちが生きること全てに酵素が働いているんです。肌を作る細胞も、酵素がなければ生成することができません。
最近太りやすくなった。胃もたれがするようになった。疲れやすくなった。こんな場合も酵素が足りなくなってきているのかもしれません。
酵素はそれぞれの役割・種類
酵素の種類は大きく分けて3つあります。
体の中に元々ある潜在酵素と言われる消化酵素と代謝酵素。そして外から取り入れる食物酵素です。
酵素は1日に働く量が決まっていると言われています。体の中の酵素は消化酵素から使われ、消化酵素が多く使われると代謝酵素が減るというおもしろい仕組みになっています。
つまり、多く食べるとそれだけ消化酵素を使い、代謝に関わる酵素が少なくなってしまうと言うわけです。
体の中で作られるエネルギーの8割ほどが消化に使われると言われています。
消化酵素(潜在酵素)
その名の通り、口から入れたものや食べたものを消化するのに使われます。
食べたものを分解、消化、吸収、エネルギーに変えるために消化器官から分泌されるのが消化酵素です。食べたものは分解され、腸の壁から栄養を吸収します。
消化酵素は24種類あると言われています。
主な消化酵素
炭水化物を分解する酵素
【唾液】
アミラーゼ
【小腸】
マルターゼ
フルクターゼ
イソマルターゼ
スクラーゼ
ラクターゼ
【膵臓】
α‐アミラーゼ
脂肪を分解する酵素
【膵臓・胃】
リパーゼ
タンパク質を分解する酵素
【胃】
ペプシン
【膵臓】
トリプシン
キモトリプシ
エラスターゼ
カルボキシペプチターゼ
【腸】
アミノペプチターゼ
ジペプチターゼ
代謝酵素(潜在酵素)
代謝酵素は、消化酵素によって消化された栄養素が体のあらゆる場所に運ばれますが、その栄養素やエネルギーに変える働きをします。新陳代謝に欠かせないのが代謝酵素です。
走ったりしゃべったり、息をしたり、心臓を動かすのも代謝酵素の働きです。
代謝酵素の働き
代謝酵素は体を動かすだけではなく、様々な働きをしています。
・体温や血圧を一定に保つ
・免疫や自然治癒力の維持
・細胞の修復
・神経やホルモンのバランス調節
・体内に侵入してきた病原菌をやっつける
・発生した有害物質を解毒、排泄する
・活性酸素を除去する(SODスーパーオキシドディスムターゼ)
動脈の中や肝臓の中には数十種類という酵素が存在し、1秒間に100万回肝臓の働きを行っているんだそう。
食物酵素(外部酵素)
食物酵素は食べ物の中に含まれている酵素です。
食物酵素は、その食べ物を食べたからと言って元々備わっている消化酵素や代謝酵素になるわけではありません。
先ほど、消化酵素が多く使われると代謝酵素が減ると言いましたが、消化酵素の助けをすることで自然と代謝酵素を活性化できる酵素です。
食物に含まれる酵素というのは、その食べ物を自己で消化したり一緒に食べた食べ物を分解する働きがあります。
食べ物(炭水化物、脂質、タンパク質など)は分解されて吸収されるわけですが、この分解する際に大きく消化酵素が使われます。
では、食べるものがすでに小さく分解してあったらどうでしょう。
そう、食べ物を分解する消化酵素がたくさん働かなくても良くなるんですね。
食物酵素の種類
食物酵素は食べ物によって種類が異なります。
・大根おろし(デンプンの分解をするジアスターゼ)
・キャベツ(デンプンの分解をするジアスターゼ)キャベツには胃腸の粘膜を修復するキャベジン(ビタミンU)も入っています。
・ブロッコリー(解毒酵素や抗酸化酵素の促進をするスルフォラファン)
・キウイ(タンパク質を分解するアクチニジン)
・メロン(タンパク質を分解するククミシン)
・パイナップル(タンパク質を分解をするブロメリン)
・イチジク(タンパク質を分解するフィシン)
・パパイヤ(タンパク質を分解するパパイン、キモパパイン)
このなかでもパパイヤの酵素は優秀で、洗顔料や洗剤にも使用されています。
・発酵食品
「人の歴史は発酵とともにある」とも言われ、保存にも良く栄養価が増すので古くから食べられてきた食べ方です。
発酵食品には菌や微生物が使用されますが、この菌や微生物が酵素を生み出します。酵素が作られることで新しい栄養素が生まれます。
酵素ドリンクはほとんどが発酵飲料で、酵母や麹などの菌から酵素を出して作られています。
一方酵素サプリメントは、非加熱で加工し食材そのものの酵素を摂ることができます。
酵素ドリンクや酵素サプリメントで「酵素を摂る」と言うのはこういう仕組みです。
腸内細菌の酵素
腸内には腸内細菌が存在しますが、その細菌が腸を埋め尽くしていることから「腸内フローラ」と呼ばれます。
腸内細菌は、食物酵素とは別に食べたものに対し分解酵素を分泌して分解する働きをします。この働きは食物酵素と同様に、私たちが体の中に持っている消化酵素の助けをしています。
その他にも食べ物とは別に、人間の体に必要な栄養素もつくり出し、また、有害な物質に対し解毒する作用もあると言われています。
・食べたものの消化・吸収
・栄養素を作り出す
・有害物質の解毒
この酵素分泌は、腸内にある善玉菌による働きで、悪玉菌が増えると腸内フローラが乱れ酵素の分泌も悪くなります。
腸には免疫細胞の3分の2が集まっていると言われているのは今では有名です。
腸内環境が悪化すると腸の中で、硫化水素、フェノール、スカトロール、インドール、アンモニア、メタンなどの有害物質が発生し、有害なガスを出します。
この有害物質は悪玉菌のエサになります。悪玉菌が増えると活性酸素が発生しやすくなります。
これら有害なものは血液中に吸収され、全身の細胞に運ばれていきます。排出先が肌である場合に肌荒れやニキビなどになるわけです。
つまり、酵素を摂るという事は、食べ物を分解するほかに腸内環境を整えるのにも欠かせないものが良いと言うことなんです。
酵素が減るとどうなる?
酵素は私たちが生きていくのに欠かせない存在ですが、不足すると様々な影響が出てきます。
・太りやすくなる、痩せにくくなる
・疲れやすくなる、疲れが取れにくくなる
・肩こり
・頭痛
・不眠
・冷え性
・生理痛、生理不順
・吐き気
・胃もたれ
・胸やけ
・胃痛
・下痢
・便秘
・めまい
・肌荒れ
・シミやしわが増える
・喘息
・アトピー
・アレルギーが出やすい
・抜け毛
・白髪
年齢なんだから仕方ないと思うようなことばかりですが、これらも酵素の不足によるものかもしれませんよ。
酵素が肌にどう良い?
キレイな肌を作るのにも酵素は欠かせません。肌の材料になる栄養を運ぶのも代謝するのも酵素です。
今までの流れを簡単にまとめますね。
体の中にある酵素は「潜在酵素」といって「消化酵素」と「代謝酵素」に分けられ、消化酵素から先に使われます。
食べ過ぎるとより多く消化酵素が使われ代謝酵素の働きが鈍くなります。その消化酵素の助けをするのが食べ物に含まれる「食物酵素」です。
「酵素を摂る」というのは説明でもわかるように人は外部から食物酵素でしか摂れません。
肌の健康のためには食事で摂った栄養が分解・吸収され細胞の元になることが必要になるわけですが、消化酵素を助ける食物酵素を摂ることで、吸収された栄養素が細胞になるために必要な代謝酵素がうまく働くようになる。と言うわけです。
肌に必要な栄養素が届くことで肌の細胞を作りだし、代謝が良くなることでターンオーバーも正常になります。
ここまで読んで「ちょっと難しいな、専門的な用語が多くて分からないし怪しい」と思った方もいるかもしれません。
そもそも、私も怪しいと思ってましたので(;^ω^)
少し分かりやすく書いたものもあるので参考までに
酵素ドリンクや酵素サプリメントを勧めるわけ
肌の為に酵素ドリンクや酵素サプリメントなどの酵素を摂る理由は3つです。
・代謝が良くなること
・その他の栄養素も摂れること
・腸内環境が整えれらること
酵素ドリンクは発酵飲料なので腸内環境が整います。酵素サプリメントにも酵母菌や糀菌、乳酸菌、ビフィズス菌などが配合されているものが多いです。
腸内細菌のバランスが良くなり、腸内細菌(善玉菌)が腸内酵素を作り出し消化酵素では分解しきれなかった食べ物を分解することができるようになります。
酵素ドリンクや酵素サプリメントには酵素以外にもビタミンやミネラルなどの補酵素もたくさん入っています。
酵素ドリンクには植物に含まれる酵素は入っていません。
ん?と思うかもしれません。
酵素が入っていない酵素ドリンクもありますが、優光泉や酵素八十八選は耐熱酵母菌を使用していて、酵母菌が発生する酵素は含まれています。
食事で補えれば一番良いのかもしれませんが、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、酵素、これらの栄養を考え食事を作るのはかなり大変ですよね。
そこでおススメなのが、酵素ドリンクや酵素サプリメント。と言うわけなんです。
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