肌荒れやニキビを良くしたいとファスティング(断食)を試してみようと思う方もいらっしゃると思いますが、ファスティングをした方が早く良くなる場合と少し気を付けないといけない場合があります。
また、ファスティングにも色々あって、人それぞれ合ったやり方もあります。
ファスティングをするにあたって大切なこと、また注意したいことをまとめています。
目次
ファスティング(断食)で大切な事
体内酵素には「代謝酵素」と「消化酵素」がありますが、消化酵素から使われ同時に代謝酵素が減るという特徴があります。
代謝に使う酵素が減ると免疫の維持やホルモンバランスの調節が乱れ、排出もうまくできなくなってしまいます。
つまり、消化が悪い動物性たんぱく質や添加物、食べ過ぎなどで消化酵素をたくさん使い代謝酵素が減り、酵素や酵素に必要な補酵素(ビタミンやミネラルなど)の不足で老廃物や有害物が排出されにくくなり溜まっていってしまうんです。
こういった食事内容が続いている方は、ファスティングをすることで老廃物や有害毒素を排出しやすくなります。
「よし!じゃあファスティング(断食)をやってみよう!」と思う時に大切な事があります。
それは、ファスティングを行う前の準備食と、ファスティングを行ったあとの回復食です。
・準備食
・回復食
「酵素ドリンクは効果がない」
「酵素ドリンクで体調が崩れた」
「酵素ドリンクでリバウンドしてしまった」
などという人がいるのは、この2つの準備をしっかりできていないケースが多いんです。
ファスティング前の【準備食】
準備食とは、ファスティングに入る数日前から体に負担をかけないように行うもので、徐々に体を慣らすという目的があります。
ファスティングをする日数にもよりますが、基本的には3日~1週間前から行います。
食事の内容は「和食を中心とした栄養バランスの良いものがいい」「まごわやさしいが良い」とされています。
「まごわやさしい」というのは
ま:豆類
ご:ゴマ(ナッツ、クルミ、アーモンドなど)
わ:わかめ(ひじき・のり・昆布・もずくなどの海藻類)
や:野菜(緑黄色、淡色、根菜類など)
さ:魚類
し:しいたけ(きのこ類)
い:いも類
外食やお弁当ばかり食べている人には、実はこれだけで体重が落ちたりもします。また、和食中心で栄養バランスの良い食事に変えるだけで肌の調子も整いやすくなります。
しかし、毎食この内容で食事をするのはけっこう大変です。
「絶対にこうしないと」と思うとストレスになってしまいます。栄養バランスの良い食事を用意できない方は、まずは減らしてみることから始めてみましょう。
減らしてみる
減らすというのは、今までしていた間食や添加物の入った食事などです。
スナックやチョコレートが癖になっていると、自分ではそう思っていなくても依存してしまっているかもしれません。
食べないでも平気であれば問題ありませんが、しかし、実際には難しい。こういった場合「やめろ」というのは簡単に言えますが、本人も「自分はやめられない」と考え方もマイナスになってしまいます。
今までファーストフードやカップ麺などを多く食べていた。と言う方も同様で、自分で食事を作るとなると大変です。
いきなり内容を変えるのが難しいのであれば、少しずつ変えていくことをお勧めします。
まずは回数や内容量を減らしてみることから始めましょう。
ファスティングをするときに「早く結果を出したい」という気持ちも生まれますが、体の中に老廃物や有害毒素が溜まっていると好転反応が大きく現れると言います。
1週間程我慢できるようになったらファスティングの準備をはじめてみてはいかがでしょう。
【準備食】で気を付ける食べ物
・肉類
・油の多い食事
・炭水化物の多い食事
・添加物の多い加工食品
・塩分の多い食事
・アルコール類
など
肉類は消化するのに非常に時間がかかります。その他にも、魚や卵なの動物性タンパク質も消化に時間がかかるので、ファスティングをする前日などは控えた方がいいでしょう。
油や塩分は血液の状態を乱しますので、ファスティングをする前日には避けましょう。
ファスティング後の回復食
回復食とは、ファスティングが終わった後に口に入れる食事のことです。
ファスティングで一番大切なのが回復食とも言われています。回復食を怠ってしまうとせっかくのファスティングが台無しになってしまいます。
断食で完全に休養している内臓に大食いに注意です。胃が急に動き食べたものを吸収しやすくなってしまいます。徐々に普通食に戻していくことがポイントです。
急に多く食べたり飲んだりすると、反対に体調を崩したりリバウンドの原因になります。
基本的には、「回復食は断食の時間の2倍」と言われています。
回復食は特に3食をとらなければならないという事はありません。1食でも2食でもかまいません。
回復食のメニューは?
急にたくさん食べると胃がビックリしてしまうので、少しずつ食べることが重要です。
一番良いとされているのがお粥ですが、白米より玄米がおすすめです。これは血糖値の上昇を急速に上げるのを防ぐためです。
おかずも徐々に増やしていきましょう。
準備食と同様に和食をメインに「まごわやさしい」がお勧め。
動物性タンパク質は消化に負担がかかるので、胃が慣れてからにしましょう。
ファスティングの期間
ファスティングと言っても半日から1週間など様々です。
初心者であれば短いファスティングから始めてみると良いと思います。
なぜ短いファスティングがお勧めかと言うと、2日~3日以上のファスティングはリバウンドしやすく、慣れていないと具合も悪くなりやすいからです。
また、短いファスティングがお勧めなのも回復食の難しさからという理由もあります。
ファスティング中に気持ち悪くなったりフラフラするときは低血糖を起こしている可能性もあります。すぐにファスティングをやめ、柔らかい消化のいいものを。
【1日2食のプチ断食】
1日3食をしっかり食べている人にお勧めなのは、1日2食にするというプチファスティングです。
朝食、昼食、夕食、どれを抜いたらいいか悩んでしまうところですが、自分が抜きやすい時間帯で良いと思います。
≪1日2食の例≫
・1日2食 朝食抜きの場合
朝食は酵素ドリンクで栄養を補給します。日中はこまめに水分補給をとり、昼食はドカ食いを避け軽めに。夕食は寝る2~3時間前までに済ますことで消化に負担をかけません。
・朝食を酵素ドリンクに置き換える
・昼食は軽め
・夕食は寝る2~3時間前までに
数日(3日ほど)試してみて慣らしましょう。
【1日1食】
もともと1日2食の方は、1日1食にしてみると良いと思います。
この場合もどの食事を抜くかはご自身の一番抜きやすい時間帯でOK。
≪1日1食の例≫
・朝食、昼食抜きの場合
朝食と昼食は酵素ドリンクで栄養補給をします。どうしてもお腹がすいてしまう場合は、時間に関係なく酵素ドリンクでお腹を膨らませます。
それでもどうしても我慢できない場合は、果物や玄米がゆなど、消化に負担がかからないものを。
夕食のドカ食いも気を付けましょう。とにかくドカ食いはダメなのです。野菜から先に食べる、しっかり噛む回数を増やすなどの工夫も大切です。
・お腹が減ったら酵素ドリンク
・どうしても我慢できない場合は負担のかからないものを
・夕食は血糖値を上げないような食べ方を
私は以前1日1食を1週間程試しました。1週間で3キロ落ちて肌の調子がかなり良くなりました。
具合が悪くなるようなことはなかったので続けられましたが、具合が悪くなるようであればすぐに中止しましょう。
【週末(1日)断食】
普段働いていると丸1日食べ物を口にしないというのは難しいと思います。土曜日や日曜日と決めて1日の断食を行うのもいいかもしれません。
これはタモリ式ですね。
丸1日抜くあたりから準備食と回復食は大切になってきます。
準備食や回復食は重くないおかゆなど、血糖値を上げない消化に優しいものを。
【3日間断食】
3日間のファスティングになると、具合が悪くなる人も多いかもしれません。
・胃の中に食べ物がない状態なので腸が動かず便秘になる
・塩分が不足して頭が痛くなる
・冷たいものだけで冷えてしまう
など
頭が痛くなったり吐き気がある場合、塩分の不足かもしれませんので塩を一つまみ口にしてみると良くなるケースもあります。
また、低血糖になりフラフラしてしまうこともあるようです。こういった場合はお粥などで対処しましょう。
具合が悪くなった場合はすぐに中止して消化に負担のかからないものから食べ始めることが良いと思います。
とにかく無理をしないことが大切です。
・朝は温かい梅醤番茶など塩分も
・低血糖にならないように酵素ドリンクを
・具合が悪くなったら中断する
どうしても合う合わないがあるので、3日間の断食が合わない方もいらっしゃいます。1日1食を数回に分けて続けてみたり、1日1食をメインにしたり、自分に合ったやり方を見つけるのも続けやすい秘訣です。
【7日間断食】
家で行う7日間以上のファスティングは初心者にはお勧めできません。7日以上の断食には絶対に専門家が必要です。
どうしてみ試してみたい方は断食道場など、専門家のいる場所へ行きましょう。
ファスティング(断食)中の注意・気を付けること
ファスティング中には体に様々な変化が起こります。特に体力が落ちている方や胃腸の弱い方は注意しましょう。
・貧血
もともと貧血がある方はファスティングをするとフラフラしてしまうこともあるようです。そういった場合はすぐに中断して休養しましょう。
・好転反応
ファスティングを行うと肌が荒れたり下痢になったり、だるさやや頭痛などが起こるケースもあります。
カロリー制限や普段から暴飲暴食で体の中に老廃物や有害毒素が溜まっていると出やすいと言われるています。また、排毒の際に体液が一時的に酸性になり、そのため不快に感じるんだそう。
個人差はありますが、水しか飲まない断食などは反応が強くなるようです。
ファスティング療法の専門医は、酵素やミネラルなどの補給を行いながらの半断食を勧めています。酵素ドリンクは、好転反応や空腹感を和らげるため、また、老廃物や有害毒素をうまく排出しやすくするためにも常備していると良いと思います。
・カフェイン
基本的に「準備食」「ファスティング中」「回復食」ではコーヒーや緑茶も飲んでもOK.ですが、断食道場などでは1杯か2杯までとされています。
カフェインは副交感神経を刺激するので、気持ち悪くなったりふらつくことがあります。また、空腹時にカフェインの多いコーヒーや緑茶は気持ちが悪くなることがあるので気を付けましょう。
・タバコ・お酒
基本的にはタバコもお酒もとらない方がいいのです。が、
タバコもお酒も、常になっていると完全に止めるのは難しいかもしれません。絶対にやめなければいけないというわけではありませんが、体調を見ながら量を調節しましょう。
ファスティング中に、「タバコを吸うと気持ち悪くなる」「お酒の量が少なくなる」など、空腹に伴いいつもと違う感覚になることもあるようです。
「吸ってもイイ、飲んでもイイ」と言っても過剰摂取は控えましょう。量や時間などを決めても良いかもしれませんね。
・持病・薬
持病がある方や薬を服用している方は体力や代謝が下がっていることもあるので、ゆっくり時間をかけて行うことがポイントです。
薬を服用している方は無理に止めてはいけません。自己判断は危険です。また、空腹時の薬は胃を荒らすこともあるので必ず医師の相談しましょう。
・入浴
ファスティング中のお風呂にも気を付けましょう。
ファスティング中は体力も低下していますし、空腹時の入浴やサウナは気分が悪くなることがあります。
これはファスティングをしていないときの空腹も同様です。熱いお湯に入ると血糖値が下がってしまいますので注意しましょう。
・貧血になったら中断
・好転反応は起こることもあるが体調を見て中断
・カフェインは少量
・タバコ、お酒はなるべく控える
・持病、薬の服用がある方は無理にしない
・入浴にも気を付ける
・7日以上の断食には絶対に専門家が必要
・添加物をとらない
・具合が悪くなったらすぐにファスティングを中断
ファスティング中に取るべきもの
ファスティング中はどうしても体に必要な栄養素が減ってしまいます。また、酵素ドリンクに入っていない栄養素(塩分・食物繊維)もあるので別に摂ること勧められています。
・水分補給
水分を取ることで体の中に溜まった余計な毒素の排出を促します。
「○○リットル飲みましょう」ということが書かれていることも見かけますが、水分を飲む量は身長や体重によって異なるので自分に合った水分量があります。
あまり飲み過ぎると体に必要なものも排出してしまいます。また、下痢の原因にもなりますし体を冷やしてしまうこともあります。
断食道場などでは、1日3リットル以上の水分補給を行っていることもありますが、これは酵素風呂やサウナなどで汗を大量に出しているからということ。
飲まなすぎもいけないのですが飲み過ぎにも気を付けましょう。ファスティング中は塩分を摂取しないので喉の渇きを感じないかもしれませんが、こまめに少量をとるのがポイントです。
・塩分
塩分(ナトリウム)は酵素ドリンクに含まれていない栄養素で、断食道場では塩分の入った梅干しや具なしみそ汁が飲まれています。
塩分が不足すると頭痛や吐き気などの症状が出てしまいます。
古くから飲まれているものに「番醤梅茶」(番茶と醤油と梅干で作ります)があります。朝一杯の番醤梅茶は塩分不足の予防に役立ちます。
ファスティング中は体が冷えることがあるため、ショウガを入れたり温かいものがお勧めです。
・食物繊維
酵素ドリンクに足りない栄養素として食物繊維も挙げられます。ファスティング中はどうしても食物繊維も減ってしまうので、便秘になる方も多いようです。
ファスティングと言っても「絶対に何も食べてはいけない」というわけではないので、便秘で悩んでしまった時は果物などの水溶性食物繊維の豊富なものを口にしてみましょう。
もちろんジュースにして飲むのも問題ありません。
・酵素ドリンク
酵素ドリンクは、ファスティング中に栄養の補給に適しています。また、ビタミンやミネラルのバランスが整いやすいので体の中の老廃物や有害物質の排出を促すという役目もあります。
栄養の補給や老廃物の排出などは、水と塩だけなどのファスティングよりも好転反応が比較的弱いという事もあるようです。
どうしても空腹が絶えられない場合
「1日は我慢できるけど、2日目や3日目の空腹が絶えられない」
ファスティング中にどうしても空腹が絶えられないという場面に出くわすかもしれません。
基本的には空腹にも慣れるように準備食で準備をするのですが、いきなり数日のファスティングをすると耐えられなくなります。
準備もしっかりした。酵素ドリンクも飲んでいる。それでも空腹が辛いという場合、
・みそ汁
・玄米がゆ
・くだもの
など
消化に負担のかからないものを。
・水分補給
・塩分
・便秘になったら食物繊維
・酵素ドリンク
・どうしてもの時は玄米がゆや具なしみそ汁
ファスティングが向かない人
ファスティングは健康に良いやら痩せられるやら、色々言われていますが、向いていない人もいます。
・病気中
・妊娠中
・貧血
・体力がない
・運動量が多い
・薬を飲んでいる人
など
病気中や薬の服用中など、体力が低下している場合、免疫力も低下している可能性もあるのでファスティングはあまり向いていません。
体力が低下していると好転反応が出やすく、余計に具合が悪くなることもあります。
妊娠中や授乳中の方も体質が変わっていることもありますし、必要な栄養バランスが取れなくなってしまうかもしれません。
どうしても体質を変えたくてファスティング(断食)をやってみたいと言う方もいらっしゃるかもしれませんが、そういった場合、専門家開始に相談しましょう。
免疫力は一度低下してしまうと戻すのは大変で、半年以上かかると言います。はじめは少しずつ行い、自分の体調の変化を感じるのも大切です。
ファスティングの注意まとめ
ファスティングのやり方や気を付けないといけないことをまとめてみましたが、大切なのは自分にどのようなものが合うかというのを知ることです。
食べる量や食べ物の内容は個人差もあります。初心者であればまず簡単なものから。
そして、準備食や回復食を気にして行いましょう。